今日は『親業』ゴードン氏の関連本(『ゴードン博士の親になるための16の方法』瀬川文子)から、出題した問題の答えです。
まず、どうして子どもと母親は衝突してしまったのでしょうか?
それは、『親業』の12の型を使って話しているからです。
【問題】
子ども「ねえ、A高校受験のことだけどさ、T高校じゃだめ?」
母親「今頃、なに言ってるの!お父さんとも話し合ってA高校に決めたじゃない。今さら迷わないの!」
→非難、批判
子ども「だってさ、やっぱA高校はレベルも高いさ、もし落ちたらどうするんだよ!」
母親「だから、落ちないように勉強すればいいのよ!」
→説教、訓戒
子ども「なぜ、T高校じゃだめなんだよ!受験するのは俺なんだぞ!」
母親「T高校なんて入ったって、ろくな大学に進学できないわよ。
大学行きたいんでしょ。
先生だってA高校で大丈夫っていってくれてるんだから。
迷わずにA高校に行きなさい!」
→脅迫、注意、命令、指示
子ども「親の見栄だよな!もういい!」
母親「なに言ってるの!
あなたのためを考えて言ってるのに」
→非難、批判
子ども「もういいよ!勝手にする!」
どうでしたか?
こんなに12の型にぴったり入るとは。
「高校」を、「松江塾」や、
ほかの言葉に入れ替えてみて、
自分がこのようなことを言っていないか、
振り返ってみるといいかなと思います。
私もこんなこと、言ってきたな。。
では、どうすればよかったのか。
『親業』から学びます。
子ども「ねえ、A高校受験のことだけどさ、T高校じゃだめ?」
母親「受験校のことで、まだ迷っているのね」
子ども「だってさ、やっぱA高校はレベル高いしさ、もし落ちたらどうするんだよ」
母親「A高校は自分には少しレベルが高いかなって、心配なのね」
子ども「うん」
母親「でも、先生は大丈夫って言ってくれたよね。大学に行きたいならA高校の方が有利だからって、お父さんとも話して納得したんじゃなかったの」
子ども「まあ、そうなんだけどさ」
母親「でも、不安なのね」
子ども「まあね。腹決めて、勉強するしかないか。」
子どもはA高校受験に不安や悩みで心がいっぱいの状態だったけど、母親に気持ちを理解してもらえて、共感してもらえて、自分の力で、不安を乗り越えていこうとしています。
衝突していた時は、子どもをただ非難し、批判し、命令し、余計追い詰めてしまっていたんだと思います。
この違い。
些細なこと、といえばそうかもしれません。
衝突したって、
いつまでも続くわけじゃないし、
なんだかんだ、なんとかなってるし。
と言えなくもないかなと。
でも、これが薄皮1枚ずつ重なっていったら。
怖い。
『親業』では、衝突しない聞き方を
受動的な聞き方と、
能動的な聞き方を織り交ぜながら行う
としています。
受動的な聞き方は、「うん、うん、そうだね」
能動的な聞き方は
「繰り返す」
「言いかえる」
「気持ちを汲む」
根底に気持ちを理解して共感しようとする心がないとうまくいかない。
これについては、また今度。
土曜日も、お仕事だ。